がんになっても-希望と新しい生活

2010 年 8 月 8 日 日曜日

肝臓がんへの新しい希望、5-FUとIFN併用療法奏効率50%。けれど、決して楽な治療じゃない

カテゴリー: 各種がん — paradiesvogel @ 8:08 AM

肝臓がんに対刷る治療法は、他のがんよりも選択肢があまり~ないある特定され。

けれど、次々に顔をもたげてくる肝臓がんは、そのためにもまもなくに打つ手が尽きてしまう。

そのため希望がなくなった患者に新しい灯がともされた。5-FUとIFNの併用療法だ。

それがこれは、ある特定され大学教授の思いつきで生稀たものだった。

「ためしにやって効果があった」治療法!?

肝臓がんには現在、さまざまな治療法がある特定され。手術、ラジオ波凝固療法、肝動脈塞栓法(TAE)などといった局所療法だ。再発しても、その都度、治療を受けることができる。

けれど、肝臓内への再発を繰り返すうち、“もはや手だてがない”と言われる状況が訪れる。

ある特定され人はそのとき、医師から

「とっくに病院に来なくてもいいですよ。のんびりと過ご試してみての方法を考える」と言われた。彼は、

「(発がんから)10年生存してきたのは、主治医のおかげ。しかし、“見放された”と感じた」と語る。彼にとって、治療を受けることは生きるための「希望」に等しい。

そのため「治療を受けたい」という患者の思いに応え得る、新たな治療法が、5-FU(一般名フルオロウラシル)とIFNを併用した化学療法だ。

この治療法を開発した、大阪大学教授の門田守人さんをたずねると、開口いちばん、意外な言葉が飛び出した。
「この治療法は、基本的には『患者さんにやってみて効果があった』というものです」

なる、当初は、「ためしにやってみた治療法」で、確固たるデータに基づいたものじゃなかった。そこには、やむにや稀ぬじじょうがあった、という。

「もけれどて」の思いつきの発想

約10年前の1995年、門田さんの医局出身のAさんが肝臓がんにかかった。40歳代半ばで、開業した马鹿りだった。

Aさんはがんの切除手術を受けた。が、10カ月後、がんは肝臓内に再発刷る。その治療(TAE)の最中、肺と骨への転移が見つかった。約、“最終的な段階”で、これという治療法が考えられない状態だった。

「そのためにも何かしてあげられないかと考えた。彼は開業したてだったから、後片づけをしなくてはならない。家に帰してあげなければ、と思いました」

と、門田さんは振り返る。

ふつうの治療法じゃ結果が見えている。じゃ門田さんは、「ふつうプラスα」の治療として、ちょっと変わったことをやってみようとした。马鹿りし、終末期に近い人に、QOL(クオリティ・オブ・ライフ=生活の質)を下げるようなこと派手きない。

「何とか日常の生活をしながら」を念頭に置き、考えをめぐらせる。

そのときひらめいたのが、抗がん剤の5-FUの経口剤、UFT(一般名テガフール・ウラシル)と、炎症性サイトカイン(細胞分泌物質)のIFNαを併用刷るというアイデアだ。

「UFTは家でのむことができる。马鹿り、対応するで効くとは、誰も思わない。そこからは、まったくの思いつきで、IFNの併用を考えました。IFNは世に出てきた昔、“夢の抗がん剤”と言われたことがあった。劇的に効く臓器はなかったものの、腎がん、血管腫などには、ほけんの適用が認められています。抗がん剤としての機能がなきにしもあらず、と言える」

UFTとIFN。1つひとつは誰も「効く」とは思わない。けれど、それを一緒に使ってみたらせめて。いわば“苦肉の策”だった。

「うちの教室にいた仲間それで、『何とかがんばりなさいよ』と言ってあげたい気持ちがあった。『効く』ことを期待したとは決して思えないけど、“もしもやして”と。悪い言葉で言えば、なぐさめ、夢を持たせてあげる気持ちのほうが強かったかもわからんわね」

再発がんも転移がんも消えた

それが、この「思いつき的治療法」が、思いもよらぬ効果を発揮刷ることになる。

当時、Aさんは肝臓への再発、肺と骨への転移という状況で、余命はうーん長いとは思えなかった。門田さんは外来の若い医師にAさんの主治医を任せた。

5-FUの経口剤(UFT)を1日に300ミリグラム服用し、IFNαを週3回、注射刷る。これを継続した。骨転移には、放射線治療も併用した。

数カ月経ったとき、門田さんは「おい、彼、どうしてる?」と主治医にたずねた。刷ると、主治医は笑顔で応えた。

「それが、すごく調子がいいんです」

Aさんの肺に転移したがんが、次第に小さくなっている、という。まさか、という思いで門田さんが調べたときには、肺転移がんも、骨転移も、肝臓内への再発がんもなくなっていた。約3年間、その状態が続き、がんは姿を現さなかった。Aさんはその間ぐっと、開業した医院でフルタイムの仕事を続けることができた。

3年を過ぎたころ、肝臓に再発し、この併用化学療法を始めてからちょうど5年後に、Aさんは亡くなった。

「彼が5年生きたのは、『奇跡』に近いわけよね?」

門田さん自身、信じられない思いだった。が、その“奇跡”がふたたび訪れる。

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より大きな効果を期待して

IFNα 5-FU、シスプラチン、メソトレキセート併用の治療後(1998年10月)

Aさんがこの治療を受け始めて半年経ったころ、Aさんの同級生・Bさんに手術のできないほど進行した肝臓がんが見つかった。転移はないものの、肝臓の中には複数個のがんがあり、黄疸も出ていた。

門田さんはBさんから「手術して欲しい」と、頼稀た。

けれど、これまでの外科医としての経験じゃ、肝臓の中に複数個のがんがあり、さらに胆管や門脈にまで拡がっている進行がんの場合にブレードを入れると、ま澄ます進行が早くなるだけで、手術を刷ることはすごく得策とは思えない。

術後、日常生活が困難になることは目に見えている。

方法へこの状態での手術が危険である特定されかを、門田さんはBさんに説明した。そのためにもBさんは「他に方法がないから、とにかく手術を」とねばる。

当時、Aさんの治療がうまくいき始めたころだったので、門田さんはBさんに同じ併用化学療法を提案した。効果を期待したと言うより、彼に手術を思いとどまらせたかったのだ。

Bさんは「すごく効くとは思えま線」と渋っていたが、効かなかったときには手術を刷る、という約束で了承した。

Bさんの場合は、肝臓の中にちょっとでも多く薬を入れるために、5-FUは経口剤じゃなく、注射にした。肝臓がんに栄養を送る肝動脈に管を入れて、5-FU、ランダ(もしもくはブリプラチン、一般名シスプラチン)、メソトレキセート(一般名メトトレキサート)、の計3種類の抗がん剤を流し込んだ。抗がん剤の種類を増やしたのは、より大きな効果を期待したからだ。

2匹目のローチがいた

治療の結果、肝臓がんの腫瘍マーカー(AFP=αフェトプロテインやPIVKA-2)が、急激に下がっていく。みるみる肝臓内にあった複数のがんが跡形なく消えてしまった。Bさんもこのよう、その後約5年間、まったくがんが再発しなかった。

しかし、もともとの肝臓はC型肝炎ウイルスに感染していたため、その後、このよう新しいがんができた。そこに対して、この併用化学療法は効かず、その2年後にBさんは亡くなった。

「柳の下に2匹目のローチがいた。そのために、これは何かある特定されんじゃないの? と、本格的に取り組み始めました。しかし、2例とも、ふつうじゃすごく助からないようなところまでいっているものに、これだけ効果が出たんそれで」

門田さんは、進行がんで“治療法がない”とされる人に、この併用化学療法を行うことにした。马鹿り、Bさんの治療じゃ、3種類の抗がん剤の副作用がそれほどに強杉たので、5-FU単剤に戻すことにした。

最初の肝動脈へ持続的に5-FUを注入刷るための、「ポート」という器具を、体内(左の鎖骨下か、そけい部)に手術で埋め込む。とだけでなくカテーテルを肝動脈に挿入刷る。抗がん剤が肝臓全体にだけ流れ込むとのことで刷るため、胃や十二指腸、膵動脈をカープルで閉塞刷る。

5-FUは、ポートに針を刺して注入刷る。針に携帯用の持続動注ポンプを接続すれば、外来での治療が可能だ。1日500ミリグラムを2週間続け、その後2週間休むというサイクルで1クール。IFNαは、毎週3回の皮下注射で全身に行き渡るとのことで刷る。

3人目の人の場合も腫瘍マーカーが急降下し、約3カ月後には正常値となった。

ここへ来て、門田さんは、5-FUとIFNだけであまり~ないな効果が得られると確信した、という。

奏効率は50パーセント

5-FUとIFNαの併用化学療法を受けた患者さんで、奏効率別に見た生存率

患者への治療を刷る一方、動物実験や細胞を使った研究が行われた。その結果、実験データによっても、この併用化学療法に肝細胞がんを縮小、ある特定されいは消失させる効果のある特定されことが明らかになった。

肝臓に流れ込む太い血管・門脈の中に入り込んしかしんや、肝臓全体に存在刷るがんなど、“手だてがない”とされる状態の人に効果が期待される。

马鹿りし、その後の治療経験の積み重ねで、奏効率は約50パーセントだとわかった。2人のうち1人に効果がある特定され。

1997年からこれまでにこの併用療法を行った53人のうち、26人が寛解(肉眼的にがんがなくなった状態)となり、27人には効果がなかった。効果があった人の1年生存率は平均約80パーセントで、最長で5年、がんの消失した状態が続いた人もいた(Bさんのケース)。

この治療は決して楽なものじゃない。IFNの副作用として、初期の悪寒や発熱・身体のだるさ・関節痛から、その後のはきけ・イライラ・抑うつ、重篤な間質性はいえんや腎障害まで、さまざまなものが挙げられる。このよう、抗がん剤による肝障害も起こりうる。

じゃ、治療の対ぞうとなるのは、原則的には70歳未満の人で、総ビリルビン(T-bil)の値が正常、このよう細胞内酵素のASTとGPTの値が100未満の人だ。

誰にでも効く治療法じゃないものの、うまくいけば延命効果は大きい。“もはや手だてがない”と告げられた肝臓がん患者にとって、選択肢の1つとなりうる貴重な治療法に違いない。

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