がんになっても-希望と新しい生活

2010 年 8 月 21 日 土曜日

発がん因子(イニシエーター)と発がん促進因子(プロモーター)

カテゴリー: 治療 — feili2006 @ 8:21 AM

 前述したように,がん発生の2段階説において細胞に変異をおこす因子を発がんイニシエーター,変異した細胞を不死化させ増殖を促す因子を発がんプロモーターとよびます。  ● 発がんイニシエーターとして考えられる因子 
●活性酸素
 活性酸素は誰のからだにも日常的に発生するものです。活性酸素は激しい運動やストレスなどによっても発生します。

 また,活性酸素は排気ガス,脂肪が酸化した過酸化脂質,紫外線などを体内に吸収することでも発生することがわかっています。

 活性酸素はフリーラジカルとも呼ばれ,化学的に不安定なため,細胞を破壊してしまいます。破壊された細胞はDNAも傷がつくことになり,このようなことが頻繁に繰り返されると,細胞ががん細胞へと変異してしまいます。

●紫外線
 現在オゾン層の破壊によって,紫外線量が増大しています。この紫外線は活性酸素を発生させ,DNAに傷をつけ,皮膚がんの原因になります。とくに皮膚のメラニン色素の少ない人ほど,紫外線から肌を守れないため皮膚がんになる確立が高いと言われています。

●放射線
 日常生活で大量放射線を浴びることはありませんが,チェルノブイリ原発事故では付近の住民から多くの白血病患者がでています。これは放射線によりDNAが損傷したためです。またがんの治療に放射線が用いられることがありますが,この放射線の影響でまれに二次発がんとよばれるがんが新たに発生することがあります。

●ウィルス
 現在がんを引き起のこすと確認されているウィルスは数種類あります。たとえばB型肝炎ウィルスやC型肝炎ウィルスなどが肝臓がんの発症に関係があると言われていますし,またヒトパピローマウィルスが子宮頸がんに,またHTLV-1とよばれるウィルスがT細胞白血病に関係していると言われています。
     
 ウィルスががんを引き起こすしくみはいくつか考えられていますが,いずれにせよウィルスの遺伝子が正常細胞の遺伝子に影響を与え,細胞の変異を促すと考えられています。

● 発がんプロモーターとして考えられる因子
 発がんを促進させるプロモーターは普段の食事の中にも存在します。たとえば高脂肪食の摂取は腸や乳腺などのがんのプロモーターとして影響を与えますし,塩分の過剰摂取は胃の粘膜を痛めるというはたらきで粘膜のがん化を促進します。 
 
 また胆汁酸は胆道がんや大腸がんのプロモーターとして働き,体内で産生されるホルモンも乳がん,子宮がん,前立腺がんのプロモーターとしてはたらきます。

 タバコには,発がん物質だけでなく,プロモーターの成分も約200種類入っていると言われています。その他には農薬のDDTやBHC,有機塩素系化合物のPCBや食品添加物のサッカリンなど多数あります。

●化学物質
 現在人に対して確実に発がん性があると言われているものは50種類,発がん性が強く疑われるものが37種類,発がんの可能性があるものになると159種類におよびます。

 このなかでも最も強い発がん性を持 っていると言われるものが,ナッツ類に発生するかびが作るアフラトキシンです。また,魚や肉などの調理後の焦げのなかには発がん物質が10種類ほどあると言われています。

 ハムやソーセージに使われている発色剤の亜硝酸塩は,肉や魚の成分であるジメチルアミンと反応し,胃の中でジメチルニトロソアミンという発がん物質に変化します。また窒素肥料を大量に加えた根菜にも亜硝酸はふくまれています。

 タバコの成分にはベンツピレンなど発がん成分が多数含まれており,喫煙をするというこは,活性酸素を増加させ,それらの相乗効果により,発がん性はさらに高まると考えられます。

 アルコールを飲むと体内でアセトアルデヒトが生じます。世界保健機関(WHO)はアセトアルデヒドを継続的に投与したラットに咽頭がんが生じたという動物実験などから,アセトアルデヒドに発がん物質の可能性があると指摘しています。

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