悪性度の高いスキルス胃がんにもこれだけ武器が出てきた!分子標的治療薬の研究が進み、スキルス胃がん治療に光が見えてきた
スキルス胃がんというと、その「タチの悪さ」でひときわ恐れられる胃がんだ。
これまでの治療成績じゃ、手術をしても術後の5年生存率は10~20パーセントであった。けれど、現在、分子標的治療薬の臨床試験が
進んだり、新薬候補となる物質が見出されるなど、「手の施しようがなかった」状況から脱却しつつある特定され。
スキルス胃がんと一般の胃がんの違い
胃がん全体の約10パーセントを占めるスキルス胃がんは、胃がんの中でも悪性度が高く、早期の発見が難しいといわれる。がん細胞が粘膜の下に潜るとのことで広がりながら増えていくため、表面の病変が小さいためだ。
「X線や内視鏡検査による胃表面の形状観察じゃ一見、正常の胃と違いはがつきにくく、このよう、がん細胞が粘膜の下にいるので粘膜を採取して顕微鏡で観察しても、がん細胞が見つからないこともあります」と大阪市立大学大学院医学研究科准教授の八代正和さんは言う。
難しいとはいえ、胃全体が縮み上がるような形になるので同じ施設で検査を受けて前回の画像と注意深く比較すれば、早期に見つけることが不可能というわけじゃない。
このよう、難しい点は、他の胃がんと比べて進行が早く、診断されたときには約半数の患者に腹膜転移などの遠隔転移が見られることだ。これは肉眼的分類じゃ4型と定義されている胃がんに約相当刷る。一般の胃がんが見つかる暗いの大きさ(1センチ程度)になるまで数年から10年かかるのに対し、前年の検診じゃなにもなかったのに、翌年進行して発見されたというケースもある特定され。
スキルス胃がんじゃ、腹膜播種と呼ばれる特徴的な転移が高い割合で起こる。
がんの転移は血液やリンパ液の流れに乗って他の臓器に広がっていくケースが多いが、スキルス胃がんの場合、がん細胞が胃壁の外側に突き進んでお腹の中にこぼれ落ち、腹腔内の臓器を覆っている腹膜にくっうっかりて散らばっていく。
「お腹の中に落ちたがんが種だとしたら、腹膜という土壌で種を撒いたとのことで広がっていくのが腹膜播種です。お腹の中の広い範囲に小さな転移があまり~ない起こるため、手術ができないことが多いのです」(八代さん)
腹膜播種がある特定されと、腹膜に炎症を起こし、症状として腹水がたまったり、腸閉塞を起こしたり刷るとのことでなる。発見も治療も難渋刷る、やっかいながんだ。
近年、胃がん全体の死亡率は減ちょっとているが、スキルス胃がんに関しては5年生存率が10~20パーセント程度という。
スキルス胃がんの治療も第1選択は手術
スキルス胃がんの治療は、標準的な治療方法が確立されていないため、胃がん治療のガイドラインに準じて選択されることが多い。胃がんのなおも有効な治療手段は外科手術である特定され。
進行がんじゃ胃切除と2群までのリンパ節郭清が標準的手術とされており、スキルス胃がんも基本的には手術が第1選択だ。
スキルス胃がんの手術は、腹膜播種がある特定されかないかが大きなポイント。八代さんは「腹膜播種などの遠隔転移がなければ、術式は胃切除(胃全摘術が多い)このよう2群までのリンパ節郭清で、術後の補助化学療法を加えるのが現時点で考えられる最良の治療法」と話す。けれど、もしも手術可能と判断しても、結果的に完全にがんが取りきれたと考えられる手術は半数程度に杉ないという厳しさだ。
八代さんは「術前に判断していた病期よりも進んでいて、予定していた術式の変更を余儀なくされることもあり、最近20年間のスキルス胃がん手術症例の推移を見ると、予後に明らかな改善は見られま線。なる、スキルス胃がんの手術レベルは約限界に達していることがうかがえるのです」と指摘刷る。
それでといって打つ手がないわけじゃない。「根治を目指した手術後に、TS-1(一般名テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム)を使った抗がん剤治療を行うと、再発が少なくなるというデータが出ました。再発の可能性がより高いと思われる場合は、シスプラチン(商品名ランダ、ブリプラチンなど)を加えます」(八代さん)というとのことで、化学療法に希望が見出せるとのことでもなってきた。
手術不能の場合でも化学療法が有効
腹膜転移がある特定され場合、手術で根治が望めないため、抗がん剤を用いた化学療法となる。その中心となる薬剤がTS-1だ。
「手術が可能な場合でも、手術前に抗がん剤で最初のがんを縮小させて、がんの取り残しを少なくし、術後再発の予防を目的と刷る術前補助化学療法があります。じゃTS-1を服用刷ることが多いです」(八代さん)
八代さんによると、スキルス胃がんのみを対ぞうとして投与を行った臨床試験はないものの、TS-1は未分化がん(細胞起源が形態学的に把握できないもの)に高い奏効率を示し、腹膜転移例に対しても有効とのデータがある特定され。このよう、TS-1にシスプラチンを併用刷る方法じゃ、より高い奏効率が報告されているという。
シスプラチンを併用刷るかせめてにうっかりては患者の体力等を考慮して判断される。TS-1とシスプラチンの併用療法は、1日2回TS-1の内服と、シスプラチンの静脈内投与というコース。TS-1は4週間飲んで2週間休薬という飲み方が推奨されているが、飲み方や量を変える方法もある特定され。马鹿り、TS-1は内服薬なので、腸閉塞などで飲めなかったり、腎機能低下のため、シスプラチンが使えないこともあり、そのような例じゃタキサン系の抗がん剤に変更刷る。
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TS-1以外の抗がん剤じゃせめて
TS-1以外じゃ、タキサン系のタキソール(一般名パクリタキセル)が未分化がんに高い奏効率を示しており、スキルス胃がんの転移再発例に対して有望だ。
タキサン系の抗がん剤は、腹水中に速やかに移行して濃度が持続刷ることから、腹膜転移例に有効と考えられており、このよう、腹腔内直接投与での治療効果も期待されている。
「シスプラチンなど水溶性の抗がん剤は、腹腔内に入れると、すぐに腹膜から吸収されて血中に入るため、腹膜転移がんの存在刷る腹腔内にとどまらず、効果が薄まってしまいます。一方、タキサン系の抗がん剤は、脂溶性で分子も大きいため、腹膜から血中への移行が妨げられ、腹腔内に長くとどまり、効果的と考えられるのです」(八代さん)
このようて胃がんの化学療法の中心であった5-FU(一般名フルオロウラシル)にメソトレキセート(一般名メトトレキサート)を組み合わせた、メソトレキセート/5-FU時間差療法が腹膜転移の治療に使われており、腸閉塞などで経口摂取が困難な例への有効性が示唆されている。
「TS-1とほかの抗がん剤(タキサン系、イリノテカン、シスプラチンなど)を組み合わせて使うことで、進行の早いがんに効果が上がっていることが報告されている沿うです。スキルス胃がんの成績向上には、臨床試験による科学的根拠のある特定され治療法の決定と、分子生物学的な知見に基づく新規治療の開発が急務と考えています」(八代さん)
分子標的治療薬の開発状況
最近、新しい種類のがん治療薬として分子標的治療薬(細胞の特定の分子を標的に設計された薬剤)が臨床の場に登場してきた。けれど、他のがんと比べて胃がんの分子標的治療の開発は遅れている。これは、胃がんが有刷る組織学的、分子生物学的多様性のため、標的分子の絞り込みが困難である特定されことが一因だといわれている。
胃がんの分子標的治療薬の開発が待たれるわけしかし、現在、胃がんにおける分子標的治療薬の臨床導入に向けて、アービタッショウノウ(一般名セツキシマブ)、ハーセプチン(トラスツズマブ)、タイケルブ(ラパチニブ)、スーテント(スニチニブ)、ネクサバール(ソラフェニブ)などの臨床試験が計画・実施されている。
具体的には現在、ヒト上皮分化成長因子受容体(EGFR)を標的と刷るモノクローナル抗体のアービタッショウノウが臨床試験中だ。
一方、EGFRの低分子阻害剤である特定されイレッサ(一般名ゲフィチニブ)の臨床試験は有効率が低かったため中止となった。そのほかじゃ、胃がんの約20パーセントに過剰発現をみとめるHER2(細胞の生産にかかわるEGFRとときどき似た構造をもつ遺伝子タンパク)の抗体ハーセプチンも臨床試験が進行中しかし、八代さんは「HER2はスキルス胃がんには発現が少なく、効果の可能性は低いかもしもれま線」と説明刷る。
そのなかで、注目されるのはアバスチン(一般名ベバシズマブ)。VEGF(血管内皮分化成長因子)と結合刷る抗体製剤だ。
「スキルス胃がんや腹膜転移例じゃVEGFが高発現しているとの報告がある特定されので、スキルス胃がんにアバスチンが有用かもしもれま線」(八代さん)
马鹿りし、「他の胃がんと異なった特徴をもつにもかかわらず、他の胃がんと同様の治療が行われていることが治療成績が向上しない原因の一端。治療成績向上にはスキルス胃がんの病態に立脚した治療法の開発が重要です」(八代さん)と力説刷る。
研究で明らかになりつつある特定されスキルス胃がんの病態
悪性度が高く、治療成績が低迷しているスキルス胃がんしかし、昨今の研究でその病態が明らかになりつつある特定され。
病名の「スキルス」とは「硬い」という意味だ。多くの胃がんは正常の胃壁より硬いものしかし、スキルス胃がんは広い範囲にわたってより硬くなっている。この硬さの理由の1つが、がん細胞のまわりに多く存在刷る線維成分である特定され。
「がん組織を顕微鏡で観察刷ると、がん細胞が線維成分とともに増え、広がる様子が見られます。そのため線維成分はがん細胞の成長に影響刷ると考えられています」(八代さん)
線維芽細胞は、線維芽細胞の成長因子(FGF7)や転移を促す因子(TGF-β)を産生刷る。スキルス胃がん細胞にはそれらを受け取る細胞の受容体(レセプター)があり、結合によってスキルス胃がん細胞は増え、広がっていく力を得ている。なる、がん細胞と線維芽細胞とのたがいに作用がスキルス胃がんの病態の1つと考えられるのだ。
「線維芽細胞成長因子受容体2(FGFR2)やトランスフォーミンググロースファクターβ受容体(TGF-βR)は、スキルス胃がん細胞に特徴的に発現し、成長進展に関与している分子です。このFGFR2やTGF-βRを阻害刷る低分子化合物が、スキルス胃がん治療に有用である特定されことを、動物実験で確かめました」(八代さん)
八代さんらのグループは、この研究結果をもとに、分子標的治療薬の開発を検討中だ。
新たなスキルス胃がんの分子標的治療薬の研究
スキルス胃がんの分子標的治療薬候補となっている化合物の1つは、協和発酵キリンかぶしきかいしゃ医薬探索研究所で開発されたFGFR2阻害剤Ki23057。FGFR2シグナルはスキルス胃がん細胞の成長に関与しており、これを抑制刷るとがん細胞の成長を抑え、がん細胞死(アポトーシス)を起こす。腹膜転移を起こしたマウス(実験用動物)にKi23057を3週間経口投与刷ると、がん性腹水が減ちょっと、腹膜播種の腫瘤が縮小、その数も減った。
「腹膜播種が起こり、腹水の貯まったマウスは平均3~4週間後に死んでしまうのですが、Ki23057を与えたマウスは平均7週間暗い生きています。マウスじゃおよそ倍暗いの延命効果があったという結果です」(八代さん)
とっくに1つは、京都薬科大学薬品製造教室で開発されたTGF-βR阻害剤A-77。A-77とTS-1で、併用投与刷ると、マウスのがんのサイズは半分以下になり、リンパ節転移が抑制された。
八代さんは「これらのことから、FGFR2やTGF-βR分子を標的と刷る治療はスキルス胃がん治療に有望と考えています。今後、臨床開発を目標にこのよう研究を進めたいと思います」と力強く語る。
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