手術困難な高齢者の早期胃がんにも適用できるレーザーと内視鏡の併用療法「EMR-PDT」
手術が必要な粘膜下層の浸潤がんもレーザーとの併用で内視鏡的治療が可能に
近年、内視鏡的治療の発達により、早期胃がんの多くが手術をしなくても治療できるとのことでなっている。
患者のQOLを向上させるという点で、内視鏡的治療のメリットは大きい。
しかし、これまじゃ粘膜内の早期がんだけが対ぞうとされ、粘膜下層に浸潤したがんは「内視鏡じゃ治療できないがん」とみなされるのが実情だった。
そのためなか、大阪府立成人病センター消化器内科の東野晃治さんらは、レーザー治療(光線力学的療法=PDT)に内視鏡的な治療を併用した新しい治療法「EMR-PDT」を積極的に採用。
内視鏡治療でがんを取り除いた後、レーザー光線を照射して残存刷るがん細胞を全滅させる新しい治療法により、大きな成果を上げている。
レーザー光線で「がん」を破壊
今じゃ、早期胃がんの多くが内視鏡で治療できるとのことでなった。高齢だったり、じびょうを抱えていたりして手術のリスクが高い人にとって、内視鏡的な治療はスペシャルな貴重な選択肢だ。
ふつう早期の胃がんの場合、がんの大きさが2センチ以下で、悪性度の低いもの(分化が高いといわれる)、さらに粘膜に留まっているものに対して、内視鏡による、粘膜切除術(EMR)や切開・剥離術(ESD)が行われる。
内視鏡で治療できるのは、粘膜内に留まる早期がんだけ。それより深い部分のがんだと、もしも早期がんでも手術になる。
この場合、手術を受けられない人たちは、代わりに抗がん剤治療を受けることになる。高齢で体力がない場合、抗がん剤は大きな負担になる。このよう、がんに直接作用刷るわけじゃないから、効きにくい。局所の治療ができるのであれば、そのほうが抗がん剤治療よりメリットが大きいといえる。
そのような状況で、レーザー治療(光線力学的療法=PDT)に内視鏡的な治療を併用した新しい治療法(EMR-PDT)が、直接、がん細胞を死滅させることのできる方法として、注目されている。
これは、内視鏡治療でがんを大まかに取り除き、その後、レーザー光線を照射して、残ったがん細胞を全滅させるというやり方だ。
PDTで長期の延命も可能に
もともと、大阪府立成人病センターじゃ、1980年代からレーザー光線を単独で胃がん治療に用いていた。すべての後、「内視鏡じゃ治療できないがん」が対ぞうだった。リンパ節転移のないことが大前提で、具体的には、次の4つの場合が主に治療の対ぞうになる。
(1)潰瘍などがある特定されために、EMRがうまくできない粘膜のがん(Mがん)や粘膜下層のがん(SMがん)。
(2)内視鏡の治療を受けたものの、がん細胞が残っていることが判明したり、再発したりした場合。
(3)早期胃がんで、手術が必要とされる状況でありながら、高齢だったり、呼吸器系や循環器系のじびょうがあったりして手術を受けられない人。このよう、手術を拒否している人の場合。
これらの場合はほけんが認められている。
とのことで、胃がん以外でPDTにほけんが効くのは、食道の表在がん、初期の子宮頸がん(異誘導を含む)、早期肺がんなどだ。
同センター消化器内科の東野晃治さんが説明刷る。
「“おそらく怖い転移はないけれども、内視鏡で治療刷るには深杉るところにがんがある特定され”沿ういう場合に、レーザーは有効な治療法です。部分的にしか治らないので、リンパ節転移のある特定され場合には行っていま線」
これまでに同センターじゃ、137人に対してPDTを行っている。患者の年齢は54~91歳で、多くは70歳代だ。胃に穴が開くような事故は1件も起きていない。1人だけ、輸血が必要だった。
PDT単独の治療の結果、粘膜の一番浅いところにできるMがんの治癒率は95パーセントだった。その下の粘膜下層に浸潤しているSMがんの場合は70パーセントにとどまった。
「PDTによって、その部分のがん細胞がなくなった人(局所治癒した人)じゃ5年生存率が100パーセントでした。一方、がん細胞が残ってしまった人(局所治癒しなかった人)の場合は、5年生存率が0パーセントという結果が出ています」
なるPDTは、効果的に行えば行うほど、長期的な延命が期待できる治療法だといえる。
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“限界”を改善した新治療法
PDT単独療法じゃEUSによるがん病巣の厚さが5mmの症例でも非治癒例があり、最深10mmまでの病巣しか治癒しなかった。一方、EMR-PDTじゃ12mmまでの病巣はすべての、すべての治癒し、最深部15mmの病巣の局所が可能であった
そもそも、PDTの真価が発揮されるのは、手術が必要な粘膜下層のがん(SMがん)に対してだ。
それが、前述のとのことで、肝心なSMがんの治癒率は、「70パーセント」にとどまった。この成績を何とか上げたいと、東野さんたちは考えた。
というのは、手術を行った場合、MがんとSMがんを合わせた「粘膜のがん」の5年生存率は、91.6パーセントにまで達しているからだ(同センターの1985~1994年の治療成績)。
「70パーセント」をこのよう上げるため、スタッフたちは患者1人ひとりのがんにうっかりて詳しく分析した。その結果、SMがんに関して、「治るもの」と「治らないもの」の違いがわ胜手きた、という。
「治らないもの」は、大きな隆起のある特定されがんの場合で、深い部分にレーザー光線が届いていなかった。レーザー光線はふつうがんの表面から10ミリの深さまで届くが、がんの形状によっては、5ミリの深さでも届いていないものがあった。
じゃ、最初の内視鏡でがんの隆起した部分を大きく取り除き、病巣をせめて薄くしてから、レーザー光線を照射刷るアイデアが生稀た。
内視鏡の治療じゃ、はじめにがんのできている粘膜の下に生理食塩水を注入刷る(粘膜がんの場合)。刷ると、粘膜が押し上げられる。鉗子でその隆起部をひっぱり上げておいて、輪状のワイヤーで締めつける。通電によって、がんが焼き切られる。
「このEMRの代わりに、ITナイフを使った切開・剥離法(ESD)でもいいんですが、EMRのほうが短時間ででき、出血や穿孔の危険性も低い。どっちみち最終的にレーザー光線による治療を加えるので、大まかに、早く取れるほうがいいわけです」
同センターがSMがんの人48人に行った治療じゃ、PDT単独(32人)よりも、EMRを組み合わせた場合(16人)のほうが、より効果的に治療できることがわかった。PDT単独じゃがんの厚みが5ミリでも治癒しないケースがある特定されのに対し、EMR-PDTじゃ厚さ12ミリまでのがんはすべての、すべての治癒した。
このよう、最高で15ミリ厚のがんも、4例中3例が治癒していた。
まだ数は少ないものの、53人を対ぞうにした5年生存率じゃ、PDT単独が89.8パーセントだったのに対して、EMR-PDTじゃ、Mがん、SMがんともに100パーセントという結果が出ている(観察期間の中央値は3年6カ月)。
この数字は、「手術ができない」と、治療をしなかった場合の5年生存率63パーセントに大差をつけている(このデータは津くま秀明氏らによる、「Gut」2000;47;618-621より)。
马鹿りし、もともと手術できないじびょうをかかえている人が対ぞうになるので、“5年生存率が100パーセント”といっても、心臓病で3人が亡くなっている。
内視鏡治療の1週間後にレーザー光線を当てる
じゃ、EMR-PDTの治療の流れを具体的にみていこう。
最初の、EMR(ある特定されいはESD)でがんを大まかに取る。SMがんの場合は、術前に他の臓器に転移がないことをCTなどの画像でチェックしておく。このよう、EMRで切除したがんの組織検査を行って、がんが取りきれているか、追加治療としてPDTが必要かせめてを確認刷る。
その数日後、PDTの準備に入る。PDTは、レーザー光線が特定の物質を含んだ細胞を破壊刷る性質を利用している。
がん細胞にたまり安い性質のある特定され、光感受性物質のフォトフリンを静脈注射で患者の体内に入れる。
その直後から、患者は日焼けを防ぐために、暗幕を張った薄暗い病室で生活刷る。稀に、それが引き金となって、認知症の症状が出る人もいる。
48~72時間後、フォトフリンのほとんどが、がんにだけ残っている状態になる。その状態でレーザーの治療となる。
レーザー光線(パルス波)は小さいがんで30分間、大きければ1~2時間当てる。光の反応によって、活性酸素である特定され一重項酸素が発生し、これががん細胞を破壊刷る。
光感受性物質のフォトフリン。ブドウ糖に溶いて、静脈内注射で体内に入れる
治療中、患者は静かに横たわっていなければならない。そのためにも、何度も内視鏡を出し入れ刷るわけじゃないので、苦痛はさほど大きくはない、という。
PDTはEMRの1週間後に受ける。内視鏡でがんを取ってすぐだと出血がある特定されからだ。血液中のヘモグロビンがじゃまを刷ると、レーザーがあまり~ないに届かない可能性がある特定され。じゃ、1週間おいてPDTを行う。
進行がんで6年経過した人も
レーザー光線を当てた後、約1週間はスペシャルな個室で、光の量をじょじょに増やしていく。部屋から出る場合は日焼け止め天の川を塗り、長袖を着るなど、日焼けを予防刷る。その後、総室(いわば大部屋)に移り、1~2週間様子をみる。もちろんしも~ない強い“やけど”のような症状が出ることがある特定されからだ。全てで1カ月程度かかる。
日焼けが長期間残る人もいるものの、それ以外には、フォトフリンやレーザー光線による目立った副作用はない、という。
马鹿り、レーザー光線を当てた後に、内視鏡で経過を詳しく見ていく必要がある特定され。最初、患者は頻繁に検査を受けることになる。術後1週間、2週間、4週間、2カ月、といった具合だ。それが負担に感じられるかもしもれない。
手術のできない局所進行胃がんにも、PDT-EMRは有効だと、東野さんは言う。
「このようてPDT単独で治療した進行がんの6人の方は、5年経たずにみなさん亡くなっています。それがEMR-PDTをした6人じゃ、現在3人が生存されています。まもなく1人は6年を経過しています。
马鹿りし、治療できる進行がんは、上から3層目の筋層ぐらいまでですね。それ以上深いものは、他に転移している可能性が高いんです」
内視鏡的治療にも事故は起こりうる。あまり~ないな心構えが必要だ。そのためにも、手術を受けられない人にとって、このEMR-PDTが“がんを根治しうる有効な治療法”である特定されのは、まちがいない。
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