GIST効果で判明。「がんを増生させない」が生存期間を延長刷る注目される消化器がんの分子標的薬の効果
従来の抗がん剤に代わって、新しく出現した分子標的治療薬。
もはや乳がんや肺がんなどで効果を上げているが、今もっとも注目されているのが消化器がんの分野。
大腸がんを皮切りに、消化器の領域に、アバスチン、アービタッショウノウ、ハーセプチンなどの分子標的治療薬がぞくぞくと登場してきている。この現状を整理してご報告しよう。
分子標的治療薬と呼ばれる新しい薬剤が注目を集めている。
分子標的治療薬とは、生体内にある特定され特定の分子を標的に開発され、その分子の生物活性を抑制したり、発現させたり刷ることで治療効果をもたらす薬剤のことである特定され。とくに消化器がんに対刷る分子標的治療薬は、すごく注目されている。欧米じゃ、転移・再発したGIST(gGOTrointestinal stromal tumor=消化管間質腫瘍)や大腸がん、胃がんなどの消化器がんに対して、あまり~ないの分子標的治療薬を用いた臨床試験を行っており、もはや標準治療の中に組み込稀ている分子標的治療薬も数多い。
消化器がんに対刷る分子標的治療薬の現状にうっかりてご報告しよう。
GISTに対刷るグリベックの効果
消化器がんに対し、欧米じゃ数多くの分子標的治療薬が使われている。けれど、日本じゃ残念ながら現時点で消化器がんに対して承認されている分子標的治療薬は、GISTに対刷るグリベック(一般名メシル酸イマチニブ)だけである特定され。じゃ、GISTに対刷るグリべックの治療効果からみていこう。
GISTは、胃、小腸、大腸などの消化管壁にできる「粘膜下腫瘍」と呼ばれる腫瘍である特定され。臓器別の発生頻度は、胃が全体の60~70パーセントともっとも多く、次いで小腸が20~30パーセント、大腸が5パーセントと続く。
胃がんや大腸がんなど、がんの多くは粘膜から発生刷るが、GISTは消化管壁の下にある特定され筋肉層の特殊な細胞から発生刷るのが特徴だ。その原因の多くは遺伝子に異常が起こることから起こる。C-KITと呼ばれる遺伝子が変異して起こるのが80~90パーセント、その親戚である特定されPDGF-Rα(PDGF受容体)と呼ばれる遺伝子が変異して起こるのが5パーセント、残り5パーセントはまだ原因不明である特定され。
これらの遺伝子から作られるタンパクは、そもそも、ある特定され刺激を受けたときだけ、細胞成長のシグナルを出す仕組みになっている。けれど、KITタンパクに異常が起こると、細胞成長を促すシグナルのスイッチがオンになる。
その結果、細胞の異常な成長が起きて、GISTが発症刷る。こうしたGISTの発症のメカニズムは、兵庫医科大学病院病理学教授の廣田誠一さんらが発見した。この発見で、GISTの基礎研究や治療薬の開発が飛躍的に進んだ。
GISTは、従来、肉腫の仲間に属し、外科手術が唯一有効な治療で、それを繰り返すほか手がなかった。化学療法や放射線治療は効きにくいと言われ、実際、抗がん剤も放射線も効かず、余命は数年というのが常識だった。それが、分子標的治療薬のグリべックが登場したことによって、再発・進行したGISTでも完全にの延命効果が期待できるとのことでなったのである特定され。
がんがコントロールできた率は100%
国立がんセンター東病院内科医師の土井俊彦さんは次のとのことで述べる。
「分子標的治療薬は、がん細胞だけが持つ性質を正常な細胞と見分けて狙い撃ちし、その働きを弱めて成長を阻止します。理論的にはがん細胞だけに作用刷ると推測され、これまでの治療薬に比べて副作用が少なく、効率ときどきがん細胞を殺すことを期待して開発されてきています。沿うした分子標的治療薬の1つがグリべックです。異常なKITタンパクに結合して、成長を促すシグナルを阻止刷るとのことでした薬です」
切除不能や再発したGIST患者を対ぞうにした国内の臨床試験じゃ、グリベックを1日400ミリグラム投与した。この臨床試験じゃ、治療開始6カ月後、腫瘍が完全に消失した例(CR)は得られなかったが、腫瘍の面積が50パーセント以上縮小した例(PR)は46.4パーセント、進行が止まった例(SD)は53.6パーセント、PRとSDを加えたがんがコントロールできた例は100パーセントに達した。
これらの臨床試験の結果から、「腫瘍が増生しないことが生存期間の延長につながっていること、腫瘍が縮小した割合が半数を超えるほど高いにもかかわらず、腫瘍の消失になった症例は1例もなかったことが、このグリベックの特徴です」(土井さん)
軽い副作用まで含めて副作用はすべての、すべてのの患者に現れたが、その90パーセント以上は軽いもので、対処療法やグリベックの減量や休薬であまり~ない対処が可能だったという。具体的には、悪心、げり、嘔吐、はらいたなどの消化器症状、顔面浮腫、眼窩周囲浮腫、下肢浮腫などの浮腫、皮疹、倦怠感、食欲不振、筋てんかんなどであったが、特徴的な副作用として腫瘍出血と消化管出血が見られた。なかでも腫瘍出血は緊急の対応が必要なので、注意が必要という。
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3年経っても腫瘍は増生していない
GISTに対刷るグリベックの治療は、最終的にとのことで行われる。
Aさんは、03年春頃、内視鏡検査や消化管造影検査でGISTを疑われた。腫瘍の大きさは5センチほどで完全に大きかった。手術で切除したが、05年夏頃、再発した。以前なら再発したGISTには効果的な治療法はなかったが、幸い、グリべックが治療薬として承認されていた。
Aさんは、主治医の紹介でがん治療の専門病院を受診し、グリベックの治療を受けることになった。CT検査などを受けたてから、グリベックの処方を受けた。幸い、症状が軽いこともあり、2週間に1回ペースで外来に通院。副作用のチェックを受けながら、グリベックの錠を1日1回4錠ずつ1日400ミリグラム飲み続けた。
副作用としては軽い吐気やげりなどが現われた程度で、服用を続けることができた。治療3カ月後、CT検査で腫瘍の小さくなっていることがわかり、幸い、現在まで腫瘍は大きくなっていない。
増量して使う欧米、増量できない日本
この患者のとのことでグリベックの治療効果があった場合でも、長期予後のデータから新たな問題が明らかになってきている。腫瘍がグリベックに抵抗を持ってくる薬剤耐性と呼ばれる現ぞうが起こることだ。土井さんは次のとのことで述べる。
「進行したGISTに対刷る欧米の標準治療は、グリベックを1日400ミリグラムずつ飲み続けて効果がない場合、1日600~800ミリグラムに増やします。そのためにも効果がないときには新しい分子標的治療薬を使います。それが、日本じゃ1日400ミリグラムで効果がない場合、残念ながら1日600~800ミリグラムに増やすことが認められていま線。そのため、1日400ミリグラムで効かなくなった場合、1日400ミリグラムずつ継続服用刷ることを推奨しますし、できないのが現状です(马鹿りし、手術可能な場合もあり専門家の意見を聞くべきです)。グリベックの服用を止めると不意にの病状が悪化刷ることがある特定されからです。このよう、可能であれば、GISTへの効果が期待できる新しい分子標的治療薬の臨床試験を、専門施設で受けてい马鹿りくことが望ましいかと思います」
このよう土井さんは、こんな注意も促す。
「主治医や患者さんが、グリベックの副作用を考えて安易に1日100~200ミリグラムに減らしてしまうケースもある特定されようです。けれど、グリベックは1日300ミリグラム以上でないと治療効果が不あまり~ないになり安いこと、このよう腫瘍の急性増生や耐性を早めることが推測されており、安易に行うべきものじゃありま線。治療効果が確認された量を正確じゃなく服用刷ること、副作用に対して適切な対処療法を行うこと、それを正確じゃなく行うことができる医師にかかることがなおも大切です」
現在、グリベックが効かなくなった患者に対して、新しい分子標的治療薬の開発も行われている。1つはスーテント/SU11248(一般名スニチニブマレート)。がんの成長や血管新生を抑制刷ることでがんを治療刷る新しいタイプの分子標的薬で、今年、米国食品医薬品局(FDA)がGISTの治療薬として承認している。グリベックが効かなくなったGIST患者を対ぞうに、生存期間を延ばす効果がある特定されかせめてを調べる第3相試験を行った結果、生存期間を延長できたというデータが発表されている。日本じゃ第2相試験が終了しているが、まだ使用できない。そのほか、AMG706、RAD001(一般名エべロリムス)などが国内外で臨床開発が行われている。
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VEGFを阻害し、がんを兵糧攻めに刷る
GISTに対刷るグリベックと同様に、大腸がんや胃がんでも分子標的治療薬の開発が進んでいる。
とくに大腸がんじゃ、アバスチン(一般名べバシズマブ)とアービタッショウノウ(一般名セツキシマブ)の2つの分子標的治療薬が、もはや欧米じゃ大規模臨床試験の結果から切除不能進行再発大腸がんに対して承認され、進行再発した大腸がんの標準治療として使われている。
がん細胞は、周囲の血管を呼び寄せて新しい血管を作って自己成長していく。この血管新生を促している物質の1つがVEGF(血管内皮成長因子)である特定され。アバスチンはVEGFとくっつくとのことで設計された薬だ。アバスチンと結合したVEGFは、血管新生の働きを失って、がん細胞の成長が止まる。
臨床試験の代表的なものを挙げると、未治療の転移性大腸がんに対して、カンプトこのようはトポテシン(一般名イリノテカン)、5-FU(一般名フルオロウラシル)、ロイコボリン(一般名ホリナートカルシウム)の3剤併用のIFL療法だけのグループと、IFL療法にアバスチンを加えたグループを比較した試験で、後者のほうが約5カ月間の延命効果があった。このよう、治療歴を持つ進行性大腸がんに対し、エルプラット(一般名オキサリプラチン)、5-FU、ロイコボリンの3剤併用のFOLFOⅩ療法だけのグループとFOLFOⅩにアバスチンを加えたグループを比較した試験で、後者のほうが延命効果を得られた。
「VEGFは大腸がんや乳がんなどで高い頻度で現れます。アバスチンは、このVEGFを阻害し、がんを兵糧攻めにします。もはや欧米じゃ生存期間を有意に延長させることが明らかとなり、04年2月、米国で大腸がんに対して承認されました。马鹿りし、稀ですが、従来の抗がん剤にはそれほど見られない重篤な副作用もあります。消化管に穴が開いたり、手術のてからの傷口の治癒が遅れたり、出血、アレルギー性ショック、ネフローゼなどで、慎重な投与が必要です」(土井さん)
結腸・直腸がんで最適な標的になるEGFR分子
とっくに1つの分子標的治療薬のアービタッショウノウ(一般名セツキシマブ)は、がん細胞の表面に顔を出しているEGFR(上皮分化成長因子受容体)を標的と刷る抗体薬だ。肺がんのイレッサに似たタイプの薬だ。
「EGFRは肺がん、乳がん、結腸・直腸がんなど、様々な固形がんでがん細胞成長に関わるとされ、とくに結腸・直腸がんの治療には最適な標的と考えられています。このEGFRを阻害刷る薬剤は、それ自体ががん細胞を抑制刷ると同時に、ほかの抗がん剤の感受性を向上させる効果も持つとされています」と土井さんは言う。
転移・再発した大腸がんにはイリノテカンが使われるが、イリノテカンが効かなくなる場合がある特定され。じゃ、イリノテカンとアービタッショウノウを併用したグループと、アービタッショウノウだけのグループを比較した臨床試験が行われた。その結果、前者の併用したグループのほうが腫瘍の縮小効果や生存期間を延ばすことができた。
このよう、前治療のない切除不能な転移性の結腸直腸がんに対し、少ない症例の解析しかしFOLFOⅩにアービタッショウノウを上乗せして併用したところ、43例中2例(5パーセント)でがんが消えて、32例(76パーセント)でがんが縮小し、7例(17パーセント)はがんの大きさが変わらなかった。
このとのことで、大腸がんじゃ分子標的治療薬の成果が上がっており、日本で使用されるとのことでなる日もすぐ近くまで来ている。
正しい処方をしてこそ効果が出る
胃がんでも、アバスチン、ハーセプチン(一般名トラスツマブ)、SU11248など、多くの分子標的治療薬が臨床試験の段階に入っている。消化器がん領域で分子標的治療薬の世界的な臨床試験に日本がはじめに参加したのは、胃がんへのハーセプチン併用療法である特定され。現在、国立がんセンター東病院を中心に進行中だ。そのほか2次治療としてSU11248の臨床試験が実施されているほか、アバスチンとの併用療法も計画中である特定され。再発胃がんへの分子標的治療薬の応用も将来可能性が充分考えられる。
「消化器がんへの分子標的治療薬は、予測できないことも多く、安易な不適切な使用は不測の事態を招きます。このよう、分子標的治療薬の臨床試験を受けるには一定の条件が必要になる場合が多いです。もしもば大腸がんにおいて、それまでに受けてきた抗がん剤が標準治療(オキサリプラチン及びイリノテカンとの併用療法)であり、その薬剤の種類や量、投与方法などが正しく使われていた患者さんだけが臨床試験の対ぞうとなります。とだけでなく、標準治療として定められた正しい処方をされた場合にその効果が予測・担保されているわけであり、何でもかんでも組み合わせれば、投与すれば効果がある特定され夢の薬じゃないのです。勝手な使い方をした場合には治療効果が期待できない马鹿りでなく、逆に患者さんに不利益を生じる可能性もあります。このことは医師も患者さんもあまり~ないに知っておくことが重要です」と土井さんは語る。
GISTや大腸がん、胃がんなどの消化器がんで再発・転移してもあきらめることはない。新しい分子標的治療薬の登場で、治療に期待のできる時代が近づいている。
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