からだに異常を感じたら早めに対処刷ることが大切QOLを高める前立腺がんホルモン療法の副作用対策あれこれ
前立腺がんのホルモン療法はどのステージでも使える全身的な治療法ですが、男性ホルモンの低下に伴い、性機能障害やホットフラッシュ(ほてり)、骨粗しょう症などの副作用が起こることがあります。
薬剤によっては、肝障害や心血管障害など、稀に重篤な症状をきたすこともある特定されので、異常を感じたら早めに対処刷ることが大切です。
侵襲性が低い治療法でも副作用はある特定され
ホルモン療法は、手術や放射線治療に比べて侵襲性が低い治療法として、日本人に好稀る傾向がある特定されようです。ホルモン療法が治療の中心となるステージD期だけでなく、手術や放射線治療の可能なステージA~C(T1c~3b期)でも2000年泌尿器科学会のアンケートによると、約半数の人がホルモン療法を受けています。
早期の場合でも、放射線とホルモン療法を併用刷るケースもありますし、高齢の人马鹿りでなく若い人でも手術などの治療を避けてホルモン療法を希望されることもあります。このよう退職後に予定している手術や放射線治療までの期間をホルモン療法でしのぐという人もいます。欧米人がホルモン療法を敬遠刷るのと対照的です。
ホルモン療法は前立腺がんに効果的な治療法とはいえ、副作用はあります。現在行われている主なホルモン療法には以下の方法がありますが、薬剤等によって副作用の現われ方も異なります。
(1)精巣で作られる男性ホルモン(テストステロン)の分泌を抑える方法としては、LH-RHアゴニストである特定されリュープリン(一般名酢酸リュープロレリン)もしもくはゾラデッショウノウ(一般名酢酸ゴセレリン)を1カ月このようは3カ月に1度皮下注射刷る方法と、手術で精巣を摘出刷る外科的去勢術(精巣摘除術)があります。
前者は、精巣由来の男性ホルモンが、脳の視床下部と下垂体の指令によって分泌されることに着目した方法です。視床下部から分泌されるLH-RH(性腺刺激ホルモン放出ホルモン)と似たLH-RHアゴニストを投与して下垂体を絶え間なく刺激し続け、感受性を鈍らせて精巣への指令をストップさせ、男性ホルモンの分泌を抑えます。
LH-RHアゴニスト、外科的去勢術ともに男性ホルモンを低下させるので、性機能障害やホットフラッシュなどが高頻度に起こります。
(2)経口薬の「抗アンドロゲン剤」は、前立腺がん組織内で男性ホルモンががんに作用刷るのを防ぐ方法で、ちょうどに作られている副腎由来の男性ホルモンの働きも抑えることができます。
非ステロイド性のカソデッショウノウ(一般名ビカルタミド)、オダイン(一般名フルタミド)、ステロイド性のプロスタール(一般名酢酸クロルマジノン)の3剤があり、主治医の判断でこれらの薬剤が使い分けられます。
カソデッショウノウ、オダインは男性ホルモンの分泌自体を抑制刷るわけじゃないので、性機能障害は起こりにくいです。马鹿りし、とくにオダインで肝障害が強く出る傾向があります。プロスタールは男性ホルモンの分泌を抑えるため、性機能障害が起こることがあり、高脂血症や糖尿病が進行刷る場合もあります。
(3)(1)のLH-RHアゴニストこのようは外科的去勢術と、(2)の抗アンドロゲン剤を併用刷るMAB療法(もしもくはCAB療法)は、現在なおも多く行われている方法です。副作用は(1)と約同じと考えて良いでしょう。
(4)このほか、女性ホルモン(エストラジオール)と抗がん剤(ナイトロジェンマスタード)を合わせたエストロゲン製剤のエストラサイトも前立腺がんに有効ですが、心血管障害やむくみ、女性化乳房などの副作用が強いため、現在じゃそれほど使われなくなりました。他の薬剤の効果がみられなくなったときや副作用対策の選択肢の1つとして考慮されます。
外科的去勢術(精巣摘出術)
外科手術による精巣(睾丸)摘出
性機能障害ホットフラッシュ骨粗しょう症
LH-RHアゴニスト
リュープリン(一般名リュープロレリン)ゾラデッショウノウ(一般名酢酸ゴセレリン)
性機能障害ホットフラッシュフレアアップ骨粗しょう症
抗アンドロゲン剤
〈非ステロイド性〉カソデッショウノウ(一般名酢酸ビカルタミド)オダイン(一般名酢酸フルタミド)
女性化乳房肝機能障害(とくにオダインで)
〈ステロイド性〉プロスタール(一般名酢酸クロルマジノン)
女性化乳房性機能障害
MAB療法
外科的去勢術このようはLH-RHアゴニストと抗アンドロゲン剤の併用
性機能障害ホットフラッシュ骨粗しょう症
女性ホルモン(エストロゲン)製剤
エストラサイト(一般名リン酸エストラムスチンナトリウム)
心血管障害むくみ女性化乳房
出現し安い副作用と対処法・予防法
性機能障害
LH-RHアゴニスト、外科的去勢術、MAB療法じゃ、男性ホルモン(テストステロン)が去勢レベルまで低下刷るため、程度の差はあれ大部分の患者さんに性欲の低下、勃起不全(ED)などの性機能障害が出現します。
対策
治療中は改善が難しいのですが、ホルモン療法を中止すればリハビリテーションします。このよう、経口の抗アンドロゲン剤(カソデッショウノウこのようはオダイン)の単独使用や、ホルモン療法を中断刷る間欠的ホルモン療法(注1)でリハビリテーション刷る可能性があります。
バイアグラ(一般名シルデナフィル)などのED治療薬は、ちょっとでも勃起がある特定され場合には持続させる効果が期待できますが、性欲を喚起させるわけじゃありま線。血管拡張剤などの注射によって勃起させる方法もある特定されようですが、ほけんも適用されておらず、だいたい治療法とはいえま線。
注1 ホルモン療法の有効期間を延長し副作用を軽減させる目的で施行されている研究段階の治療法
ホットフラッシュ(ほてり)
女性の更年期症状として知られる顔や上半身のほてり、発汗などを主体と刷るホットフラッシュは、ホルモン療法を行っている男性にも、治療開始後1、2カ月暗いから繰り返し認められる症状です。動悸、不安、不眠などを伴う人もいます。LH-RHアゴニスト、外科的去勢術、MAB療法じゃ3~4割、抗アンドロゲン剤単独使用者にも1割程度にみられます。
男性ホルモンの分泌に関係刷る脳の視床下部にある特定され体温中枢の変調が原因という説がありますが、詳細はわ胜手いま線。
対策
以下のようなさまざまな方法が検討されています。
(1) ホルモン療法の薬剤の種類を変更
ホットフラッシュが起こりにくいステロイド性抗アンドロゲン剤のプロスタールか、女性ホルモン製剤(低容量の処方)に変更します。
(2)セロトニン再吸収阻害薬(SSRI)のパキシル(一般名塩酸パロキセチン)を投与
ホットフラッシュは脳内のセロトニン減少と関係があり、神経終末のセロトニンを調整刷るSSRIが症状を改善刷るといわれています。
当科で、週に7回以上のホットフラッシュが1カ月以上続く10人の患者さんを対ぞうに有効性を検討したところ、治療開始後4週間後には、頻度、苦痛度、QOL(生活の質)ともに有意に改善され、重篤な副作用は認められま線でした(図1、2)。
SSRIはうつ病やパニック障害などに用いられる薬剤ですが、米国じゃ若年者の自殺が増えるなどの危険性も指摘されているので、医師に相談し、ゆっくりと使用刷る必要があります。
(3)漢方薬の使用
女性の更年期症状にも使われる桂枝茯苓丸は、穏やかに症状を改善させます。SSRIは慣れている医師でないと使いにくい薬剤ですが、漢方薬は副作用がない点もメリットです。
このほか、アメリカじゃ抗てんかん薬のガバペン (一般名ガバペンチン)が、ほてりの頻度を減少させると報告されています(注2)
注2 米国でホルモン療法施行者223人を対ぞうに行われたランダム化2重盲検試験による
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骨粗しょう症
男性ホルモンの低下によって骨芽細胞の活性が鈍り、骨みつどが低下刷ることは意外と知られていま線。
LH-RHアゴニスト、外科的去勢術このようはMAB療法で起こりや空く、1年に1~9パーセント(平均3パーセント)骨みつどが低下刷ると報告されています。個人差も大きく、半年から1年ほどで急激に骨みつどが低下し、骨粗しょう症になる人もいます。
問題は、骨粗しょう症が進むと大腿骨頸部や椎体(背骨)を骨折しや空くなることです。ホルモン療法施行者は、無治療の人に比べて骨折率が高くなる(注3)という有名な報告もあります(図3)。骨折刷ると寝たきりになりや空く、はいえん等の合併症も増え、死亡率が高くなることが統計的に証明されています(図4)。
注3 米国の前立腺がん患者50613人を対ぞうに、ホルモン療法施行群と未施行群の骨折率を比較。19.4パーセント対12.6パーセントでホルモン療法施行群の骨折率が有意に高かった(New England Journal of Medicine 2005 Jan)
対策
骨粗しょう症を予防刷るには、カルシウムやビタミンD、ビタミンKをあまり~ないに補給しましょう(表)。
骨の吸収を抑える
ビスフォスフォネート製剤(商品名ベネット、アクトネル、ゾメタなど)
骨量を明らかに増加させ、骨折を予防刷る
カルシトニン製剤(商品名エルシトニン注20Sなど)
骨量の減少を抑え、背中や腰の痛みを和らげる
イソフラボン製剤(一般名イプリフラボン)
骨量の減少を抑える
ラロキシフェン(一般名塩酸ラロキシフェン)
骨量を増加させ、骨折を予防刷る
骨の誘導を助ける
ビタミンK2(一般名メナテトレノン)
骨量の減少を抑え、骨の誘導を助ける
吸収と誘導を調節刷る
ビタミンD3(一般名カルシトリオール、アルファカルシドール)
腸からのカルシウムの吸収と骨の誘導を助ける
カルシウム製剤(一般名乳酸カルシウム、リン酸水素カルシウムなど)
食事からのカルシウムがあまり~ない摂れない場合、長期に服用すれば骨量減少の防止に
ビスフォスフォネート製剤が有効です。当科でホルモン療法を行った人で、ベネット(一般名リセドロネート)の投与に同意を得て治療した群と無治療群を比較した結果、骨みつどの低下を抑制できる可能性がある特定されことがわかりました(図5)。
リセドロネートの経口薬ベネット、アクトネルは健康ほけんが利きます。1日1回起床時に180ccの水とともに飲み、服用後30分は横にならず、食事も避けるなどの注意が必要です。最近じゃ、週1回の服用で住む簡便な7日間製剤も出ています。
ゾメタ(一般名ゾレドロン酸)も骨粗しょう症に有効ですが、固形がんの骨転移の場合にほけん適用となります。
フレアアップ
LH-RHアゴニスト単剤の投与開始直後、進行前立腺がんで骨痛、排尿障害、脊髄圧迫などの症状が一時的に増悪刷ることがあります。これをフレアアップと呼んでいます。
LH-RHアゴニストは、男性ホルモン(テストステロン)を一時的に大量に分泌させ、結果として男性ホルモンを抑える薬剤です。そのため、投与直後の2、3日は一過的なテストステロンの上昇により、これらの症状が起こるのです。
対策
経口の抗アンドロゲン剤を先行投与して、分泌されたテストステロンが前立腺組織内で働かないとのことですれば、これらの症状は予防できます。
女性化乳房・乳房痛
乳首の先が痛くなったり、乳房がふくらんだり刷る女性化乳房は、抗アンドロゲン剤単独使用の場合に多く、3~4割にみられます。MAB療法でも1割程度に認められたとの報告もあります。
抗アンドロゲン剤により、消費されずに上昇したテストステロンが、体内で女性ホルモンに変化刷るために起こります。
対策
抗アンドロゲン剤単独使用の場合は、LH-RHアゴニストを併用刷ると軽快刷る可能性があります。
海外じゃ、乳腺に放射線を照射刷ることで予防できた、という報告があります。
乳首の痛みは肌着などの刺激によって増加刷るので、きゅうきゅう酸化亜鉛軟膏などを貼って刺激を避けるのも1つの方法です。
貧血
LH-RHアゴニスト、外科的去勢術、MAB療法じゃ、貧血になるケースがあります。個人差が大きく、ヘモグロビン値が10~20パーセント低下刷る場合があります。
原因は、テストステロンの低下により赤血球を増やすホルモン、エリスロポエチンの活性が下がり、赤血球が減少刷るためです。
対策
理論的には、エリスロポエチンの投与が有効ですが、臨床的に問題になることは少なく、無治療で経過を見守ることがほとんどです。
血液検査で貧血の傾向がみられたら、鉄分を多く含む食品をあまり~ないに摂りましょう。
肝機能障害
薬剤の副作用として発生刷る肝機能障害は、抗アンドロゲン剤、とくにオダイン(一般名フルタミド)使用時に多く、10~15パーセントにみられます。
対策
オダインの服用開始後2~3カ月で稀に劇症肝炎となる例がある特定されので、月1回定期的に採血して肝機能をチェックしましょう。AST、GPT、LDHなどの数値に異常がみられたら、原因薬剤を中止します。
黄疸が出た場合は生命に関わるので、すぐに医師に連絡試してみての方法を考える。
その他の副作用
テストステロンの低下は、前述の症状以外にも全身倦怠感、うつ、筋力の低下、体重増加、肥満、高脂血症、身体的・精神的活力の低下など、さまざまな体調の変化を引き起こす可能性があります。これらの症状はまとめてキャストレーション・シンドローム(CGOTration syndrome=去勢症候群)と呼ばれています。
患者さんが高齢で合併症を伴うことも多く、ホルモン療法の副作用である特定されか否かを判別刷るのは難しいものです。これらのじびょうがホルモン療法によって加速刷ることもあります。
対策
適度な運動をしたり、身体をときどき動かしたりして、身体機能を維持刷ることが大切なポイントです。肥満や高脂血症、糖尿病は、心血管障害などの誘因にもなるので、食生活にも注意しましょう。
もともとメタボリックシンドロームの傾向がある特定され人は、定期的に血圧を測ったり、心電図をとったりして、日ごろからこまめに体調をチェック刷ることを心がけてください。異常を感じたら、すぐに担当医やかかりつけ医に相談して、早めに対処刷ることが大切です。
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